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台湾のバナナの話。

↑これは「芭蕉(バージャオ)」と呼ばれる種類のバナナ。甘みが多くて、僕の一番のお気に入り!…なのだが。。

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昨年の夏の話である。

職場で、バイトの女子大生から声をかけられた。

「うちの家の農園でとれたんです〜。

 ほんと、遠慮しないでくださいね。ほんの一房だけですからっ!

 おうちでご家族と食べてください。」

可愛い女子大生がくれるのである! ありがとー と笑顔を浮かべて受け取るしかない。それに、もらった瞬間は「おれってモテてる?」と考えるのが、男の哀しいサガである。

しかし…家に帰って魔法が解けた。困った。

まさしく途方にくれた。確かに台湾のバナナは美味いが、丁度昨日、市場で大量に買ったばかりなのだった。そこに1ダース以上追加である。目の前にまっ黄色の巨大な山が出現してしまった。

已むを得ない。その日から毎日、毎食ごとにバナナを最低1本食べることにした。できれば3本! けっこうきついが、そうも言っていられない。

いくらフルーツ好き、バナナ好きとは言っても、これはたまらなかった。好きな食べ物と女性というのは、数日に一度お目にかかるのが一番いいんだよなぁ…何事も新鮮な感覚がないと…などと考えながら、食事の度に心を無にしてバナナの皮をむき続けた。

…三日目。努力の甲斐があり、何とか半分に減った!いえーい!

しかし、一部が変色し始めている。加えて妻は小食なので、一日1本または2本しか消化できない。

おお、そうだ、思い出した!子供というのは、こういう時のために飼っておくもんだろ?

私(;・∀・)

「おーい息子君、バナナ美味しいよ、食べない?」

息子(こちらもみないで)

( ゜ρ゜ )「バナナきらーい。」

私(;・∀・)

「そう言わずに。少しこっちみてごらん?美味しそうだよ?」

息子(TVの北京語吹き替えのアンパンマン見ながら)

( ゜ρ゜ )「バナナきらーい。」

…そうだったね。きみは、数週間単位で好き嫌い変わるもんね。

くそー、二か月前までは「バナナだーいすき!」とぬかしてたくせに、今は“バナナ嫌いシーズン”に突入したか。ちぃっ、4歳児は扱いにくいぜ。

しかし、こんなことくらいでめげてはいけない!こちとら、台湾在住■年の蝸牛さまだ。まだまだ、奥の手があるのさ。

そう。どうしてもバナナが食べきれない時は、冷凍してしまうのだ!

まず。一本一本皮をむく。そして2―3本ずつラッピングし、冷凍庫に放り込む。食べる時は、冷凍庫から外に出して10分ほど室温で放置すると、周囲がほどよく溶けて、シャーベット状になる。なかなかこれもまた美味しい。

昼ゴハン:

(´・ω・`)ガリガリガリ。ガリガリガリ。

晩ゴハン:

(´・ω・`)ガリガリガリ。ガリガリガリ。

しかし、もう飽きたなぁ…。いや、頑張れ自分!もったいないじゃないか!

…こうして、日記の冒頭から一週間が経ったある日の夕刻。私は最後の一本の冷凍バナナを食べ終えた。ばんざーい!

いやぁ、バナナはもう食べたくないなぁ。あの白い色見るだけで、もう気持ち悪くなるというか。明日からはレイシとマンゴーにし…

   ピンポーン

―あれ、誰かお客さんだよ?はいはい、こんな夜にどなた?

客「ニーハオ!私、マンション一階に住んでいる陳ですけどね。

  蝸牛さん、バナナ好き?」

…はい? 

客「(最後まで聴かずに)うちが隣の〇○市に持ってる畑に植えてるバナナがね、丁度収穫になって。」

…っ! ちょっと待った、あのね、うちは

客「(全くこっちのいう事を聴かずに)はい、おすそ分け!いや、いいからいいから、遠慮しなくたって!ほんの1房(ふさ)だけだから、遠慮しないでしないで!うん、じゃぁねぇー。」

バタンっ

…。(←30本以上あるバナナを見て硬直している。)

息子

( ゜ρ゜ )「バナナきらーい。」

うるさーい、お前には聞いてねぇっ!(号泣)